有限次分離拡大が単拡大となることの具体例を愚直に計算してみる
体の拡大L/Kが有限次分離拡大であるとき、この拡大は単拡大になることが知られている。私が使っている教科書にもこの定理は載っており、具体例としてが取り上げられていた。しかし、その説明が私にはエレンガント過ぎて、なんともピンとこなかった。私がとにかく疑問だったのは、一体の元の四則演算でどうやってやを生み出せるのか、その具体的な計算手順は何かということだ。タネが分かった今となっては難しくもなんとも無いが、同じ疑問でハマる人がいないとも限らないので、本稿を書いてみることにした。
手順はとても簡単だ。まず、である。これを3乗すると以下のようになる。
これからを引いて2で割るとが得られる。
これでが分かった。すると、即座に
が得られる。結局、となることが分かった。以上で説明はおしまいである。
ポイントはを3乗することである。私は初め2乗を試してうまくいかず、悩みこんでしまった。分かってしまえばなんでこんなことも分からなかったのかと思うくらい簡単だが、こういうのは本当にコロンブスの卵だなぁ。