2025-01-01から1年間の記事一覧

位数が素数でない有限体に関する基本的なことが分かっていなかったので調べた

有限体のことを分かったつもりでいました 有限体には位数が素数のものとそうでないもの、つまり位数が素数冪となるものがある。前者は素数を用いてを考えればよいので簡単だが、後者はちょっとだけややこしい。とは言っても、位数がなら適当に上の次既約多項…

Erasure codingの実装としてのReed–Solomon符号 ~ 符号化から復号まで

たまには技術っぽい話をしよう いつもは数学のことばかり書いているのだが、私の本業はストレージエンジニアである。ストレージエンジニアってなんだ?と聞かれると私も良く分からないが、そう名乗ることにしている。そんなわけで、たまにはストレージ関連技…

円分体のすごさを体感する

前回の記事では素数(正確にはから生成される素イデアル)が二次体の整数環でさらに分解するかどうかは、適当な自然数に対しての値を調べることで分かるという話をした。しかし、をどうやって決めればよいのか、また具体的にの値が何だったら分解するのかと…

素数が複素数の範囲で分解することの背後にある理論に触れる

整数論に再チャレンジ中 ここのところ整数論の勉強に再チャレンジしている。自分のXでの投稿を見返すと、どうやら2016年から2017年頃に一度整数論の勉強をしようとしていたようだ。しかし、当時は整数論のあまりの難しさに途中で諦めてしまった。時は流れて2…

ラドン・ニコディムの定理を使って確率空間上での確率変数の平均値を具体的に求めてみる

前回の記事に続いて本稿でも確率論の話題を取り上げる。前回、連続確率測度についてラドン・ニコディムの定理を適用する例を示すことができなかった。今回はそれがなぜ難しかったのか?というところから始めて、ラドン・ニコディムの定理がうまく使えるケー…

ラドン・ニコディム微分の簡単な例について考える

測度論的確率論を勉強しようと思ったら5年くらい経っていた 何年か前に測度論的確率論の本[1]を買った。これは大変面白い本で、通勤途中の電車で楽しく読んでいたものだ。ところが、その後コロナ禍に見舞われて在宅勤務が基本となり、めっきり本を読む時間が…